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雪男雪街

c0035386_0565480.jpgという名のスキー場へ行って来た。
はっ?どこ、それ?
ふふふ、あるんですよ、富士山の裾野にね。
その名は「スノータウン・イエティ」015.gif
往復バス、スキーレンタル、リフト券、スクール代、すべて込みで大人8千円!
の格安ツアーに参加してはみたものの、素直君スキーやる気無し。
志賀高原のスクールではやる気バッチリなんだけど・・・今回のコーチ、すごく優しいんだけどオジさんだからだめだったのかなあ。
志賀高原のコーチはみんな可愛いお姉さんだったもんなあ。
そんなんでやる気って変わるのかい、君の場合。
なもので、スキーは断念して代りにソリ遊び三昧の一日だったのだ。
ま、それでも素直は楽しそうだったから良しなのだが、ハハはガックリ。
素直がスクールでコーチにスキー教わってる間、私はバッチリスキー三昧よ!と目論んでいたのが予想外の展開に。
板は一応はいたものの滑れたのはたったの1本007.gif
後は素直のおつきあいでソリ。
ゲレンデというご馳走を目の前にしてただ見てるだけで、もう欲求不満!
こうなったら近いうちリベンジするぞ!と勝手に決めて、再びスキーツアーのパンフをめくるハハなのである。
もうスキーが大好き!!!!!
運動オンチの私が唯一楽しめるスポーツなのだよ。
若い頃はスキーやりたさに苗場スキー場で冬期3年間バイトしたくらい。
それが仕事だ子育てだなんじゃらかんじゃらでずっと滑ってなくて、数年前、約20年ぶりに再チャレンジしたら・・・ハマッタ!
こんな面白れースポーツ他にない(って他のスポーツ知らないからわからないけどさ)
自分の体でコントロールするあのスピードとスリルがたまんねー。
三浦雄一郎のお父さんが100歳になっても滑っていた気持ちわかるなあ。
私も100歳まで滑るとすると・・・おう、まだまだしばらく楽しめるぞ016.gif
さて今度は何処へ行こうかなあ〜
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by sunahaha-happyday | 2008-03-06 01:41

美しい人

あんなに綺麗な人を見たのは初めてだった。
2005年6月、水俣でその人に出逢った。

杉本栄子さん。
あなたの言葉にどれほど私は励まされたか。
あなたの生き方にどれだけ私は突き動かされたか。
あなたと同時にこの世に生きることができて幸せです。
栄子さん、ありがとう。

その美しい人は、2008年2月28日、永眠された。

次の詩は一昨年、朗読会で読んだものです。
この詩を杉本栄子さんに捧げます。


「水俣の風」

12時25分 羽田発熊本行き
飛行機は予定通り出発した
窓際に座る素直は 自分のお腹とお弁当を交互に指差し
早速お昼ご飯の催促だ
「すなお〜 初めてのヒコーキでしょ 少しはワクワクしたら?」
と内心思いながら
ワクワクしていたのは実はこの私だった

外はあいにくの雨
台風の影響で時々機体がガタガタ揺れる
それでも機内で飲むコーヒーは格別で
私のワクワクした心はますます膨らむ

1時間半のフライトの後
到着した熊本はさっきとは打って変わっての晴天
新緑の山々 青い空 綿菓子のような雲が
私たち親子を出迎えてくれた

熊本空港からバスと鉄道に乗り継ぎ
私たちが向かった先
それは「水俣」だ
そう あの「水俣病」の土地だ

公害の原点とも言われる水俣病はとても深い
深すぎてひとたび泳ぎだすと溺れそうになる
しかし深い底をたどれば 果てしなく広く
水俣は世界と海で繋がっている
そして 自分の生活と命と魂と繋がっている

水俣は海にも山にも泉がわく美しい土地だ
その村里に 今からおよそ100年前
農薬などを作る会社「チッソ」がやって来た
人々は職を得て 町は活気づいた
しかし 工場が垂れ流した工業廃棄物で
海は徐々に汚染されていった
豊穣の海が毒の海に変わり
魚たちは打ち上げられた
毒を含んだ魚を鳥が食べ死んだ
魚を食べた猫も死んだ
苦しかったのだろう
狂ったようにクルクル回転し
目を見開いたまま死んでいった猫たちに続き
ついに人々にもその症状が出始めた
水俣病である
原因は有機水銀

水俣病が公式認定されてから 今年で50年を迎える
現在 汚染されたヘドロは吸い上げられ
汚染された魚とともに埋め立てられ封印されている
しかし 水俣病は終わってはいない

今ある私たちの暮らしは
そのほとんどが近代文明から成り立っている
洗剤 プラスティック用品 電化製品 コンピューター
これら化学工業の最先端を担ってきた企業の一つが「チッソ」だ

水俣に限らず この地球は汚染され続け
チッソに限らず 様々な企業は汚染し続け
その結果 私たちは便利な生活を手に入れた
多くの犠牲と破壊の上に

私たちは被害者であり 同時に加害者でもある
とはいえ 近代文明を否定するつもりはない
私たちはもう後戻りできないし
なにより文明の恩恵を最大に受けたのは
他でもないこの私だ
愛する息子「素直」は
近代医学という文明に救われた

戸惑うなかで 私は水俣を歩いた
素直と一緒に歩いた

朝早く市場へ行ってみた
魚売りのおばちゃん栄子さんとお茶を飲む
素直は栄子さんがむいてくれた琵琶を食べる
栄子さんはそんな素直をみて笑う
「いい子じゃ いい子じゃ」と言いながら笑う

栄子さんは水俣病で家族を亡くし
自らも水俣病に苦しみ
それでも5人の子どもを育て上げ
女漁師として海にもでる
そうして捕れたじゃこを朝市で売っているのだ

朝日を浴びる栄子さん
彼女の内から沸き出た圧倒的な美しさに
私は涙がにじんだ

栄子さんは言う
  「人を恨む そげんした心の人が 一番はずかしか
   人を変えられんなら 自分が変わらんばね」

朝市の帰りに
汚染されたヘドロと魚を埋めた護岸に行った
整地され綺麗な芝生の公園となった その下で
今も毒は眠っている

素直は護岸から海を眺め
「おかーさん、うみ、きれいねー」
と言った
水俣病をうんだ苦海 毒の海
それでも海はキラキラ輝き美しかった

喜びは喜びの中でしか生まれない
そのことを
海を見て言った素直のひと言が教えてくれた

そうだね その通りだね
山も海も川も森も いつだって美しいし
人はいつだって優しい
当たり前のことに気づくのに
どれほどの遠回りをしなくてはならないのだろう
私は素直を抱きしめながら
水俣の風を受け
水俣の光を浴び
水俣に溢れる光を感じた

水俣の光と風には
水俣病で亡くなった人々の 動物の 魚の 鳥の 虫の
それらすべての魂が含まれているのかもしれない
そして生きている私たちに働きかけている

この病んだ地球を再生できるのは
他でもない
この私たち人類一人一人の力だけなのだと


帰る日の日本列島は
九州から関東まで晴れ渡り
飛行機からの眺めは さながら日本地図のようだった

日本の上を風が走る
世界の上を風が走る
水俣からのメッセージを乗せてどんどん走る

あなたが変わらないのなら
私が変わればいい
私が変われば 世界も変わる
たぶんきっと 世界も変わる


******


水俣の思い出・・・栄子さんとの写真入りでこちらの記事「思い立ったが吉日」にアップしてあります。
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by sunahaha-happyday | 2008-03-03 23:58